■ 新年インタビュー
放射線遮蔽材「シーラーSTR」に期待
早川ゴム 横田幸治社長
2019年3月、早川雅則現会長から襷をつなぎ、早川ゴムの6代目社長に就任した横田幸治社長。20年を振り返ってもらいつつ、部門別の状況や21年の目標などについて横田社長に聞いた。
◆20年を振り返って。
コロナ対応もそうだが、大変な一年だった。20年度売上高は89億円で前期比90%で着地する見通しだ。コロナの影響は確かにあったが、当社は建設・土木業界の景況感に業績が左右される。20年度は新しい建物の着工が例年に比べると少なかったように思う。特に5月の売上が大きく落ち込んだ。ただ、下半期がスタートした7月以降は売上も徐々に挽回しているのを肌で感じる。利益も年末までにいかに積み上げられるか。社員には最後まで気を抜かず、取り組もうと話している。
◆部門別の状況は。
土木用資材は前年並み。コロナ禍においてもエネルギー関連や道路整備に使われる製品は安定して推移した。建築用防水材は前年を下回った。住宅着工戸数減少のあおりを受けて、住宅制震材や配管防音材はマイナスとなった。ファインケミカルも前年を下回る状況にある。当社のファイケミカル製品は、スマホ向けの電子部材に用いられるケースが多い。ただ、スマホは機種のモデルチェンジのスピードが非常に早く、市況の影響を受けやすい。このため、ウェアラブル端末など新しい分野の採用に向けた動きを加速している。
◆コロナ対応について。
コロナ感染防止対策として、各拠点では公共交通機関をなるべく使用しないように営業車での通勤を許可したり、政府による緊急事態宣言中は在宅勤務や時短勤務などの対応も行った。工場では、食堂の席の間隔を空けるなどソーシャルディスタンスが保てる取り組みを現在も継続中だ。
◆海外拠点の状況は。
タイの現地法人ハヤカワイースタンラバー(HER)の20年9月期売上は対前期比80%と下回った。
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