■ 新年インタビュー
新製品開発をさらに推し進める
明治ゴム化成 岩崎吉夫社長
「社会と世界への貢献」を企業理念として掲げ、時代のニーズに応えたゴム・樹脂製品を数多く提供する明治ゴム化成。各事業の現況や現中計の進捗度合い、21年度より始動する新中計の骨子などについて岩崎吉夫社長に語ってもらった。(吉は土に口)
◆20年を振り返ると。
新型コロナ感染拡大により国内外の経済活動が停滞し、当社グループ全体では自動車部品事業を中心に影響を受けた。20年度上期(4~9月)は、単体では固定費の削減などにより黒字を確保しているが、子会社で自動車部品を扱うメイジフローシステムの赤字が響き、連結では赤字を計上した。ただ、中国拠点は回復基調が鮮明。他の拠点も業績に底打ち感があり、通期は連結でも黒字を維持できる見通しだ。
◆各事業部の現況は。
フレックスホース以外の事業は、コロナの影響を大きく受け前年実績を下回る状況にある。フレックスホースはコンポジットホースと呼ばれる産業用ホースを扱っているが、タイ子会社の日本向け半製品の販売が寄与し、増収となっている。
ブランケットなどを扱う印刷機材は国内だけでなく、中国やアセアン、欧州などの海外拠点もコロナ影響で受注が減少し、売上は下回っている。
合成樹脂は一部堅調な製品があったが、自動車関連のパレットや青果物のコンテナーなどの受注が減少し、全体では減収となった。
工業用品は特車部品や海洋製品など新規品の受注が伸びたが、昇降機部品など他の品目の受注が減少し、全体で減収となった。ロール製品は製紙市場が縮小する中で、直販活動の強化による新規マシンへの採用等があり増収となった。
コロナ影響を最も受けた自動車部品は、中国市場の回復に伴い、明治青島橡塑制品有限公司の売上は直近で前期を上回るまで回復し、メイジフローシステムの売上も回復傾向にある。
◆現中計の進捗状況は。