謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
平素は格別の御高配を賜り厚く御礼を申し上げます。
昨年は、新型コロナウイルス感染流行や各地の豪雨災害など、これまでに経験したことのない疫病や自然災害に見舞われた年となりました。被害に遭われた方々には心よりお見舞いを申し上げますとともにいままでのような日常を早期に取り戻せることを願っております。
昨年を振り返りますと、世界経済は新型コロナウイルス感染拡大で2008年のリーマンショックを超える打撃を受け、中国などの一部地域で景気回復傾向が見られたものの、各国の人の往来や外出が制限され個人消費や企業業績に深刻な影響を与え、厳しい状況が続きました。
日本経済も、緊急事態宣言の解除により経済活動が再開され、個人消費に持ち直しが見られたものの、感染拡大防止と経済活動の両立をはかる中で、依然として厳しい状況が続き、先行き不透明な状況となりました。
このような事業環境下、当社ならではの視点のもと、社会的課題を解決すべく種々の事業に取り組んでまいりました。具体的には感染症対策製品としての抗ウイルスフィルム、飛沫防止フィルム、陰圧エアーテント、ウレタンマスク、また自然災害に対応した救助用ゴムボート、健康寿命を伸ばすため、またウォーキングが楽しくなるための歩きやすいシューズなどがその例であります。身近で困っている課題をより迅速に解決するための製品・サービスの提供を目指し、注力してまいりました。
国内経済は、延期された東京オリンピック・パラリンピック関連事業・商品の需要拡大のチャンスがあり、回復の期待はあるものの、個人消費がどこまで改善するかが大きな鍵を握っています。中長期的に見ると、国内では人口減少と年齢構成の変化による生産活動や消費行動の多様化、世界的には新興国の生産・消費の回復・拡大が想定されます。一方で、SDGs(持続可能な開発目標)の重要性がさらに増してくると思われます。また、IoTやAI技術の発達・キャッシュレス化の流れは新たな事業を創出・拡大する反面、既存事業の構造や働き方の改革が求められることが予想されます。
新年にあたり、世界・日本における生産や消費の大きな変化に対応し、持続的な成長を遂げるため、当社が保有する技術と経営資源を最大限に活かし、積極的・効率的な展開をはかりたいと思っております。
引き続き、当社製品への変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げますとともに、新年にあたり、皆様のご健勝とご多幸、ご繁栄を心よりお祈り申し上げます。