年頭所感 住友ゴム 山本悟社長

2021年01月01日

ゴムタイムス社
山本悟社長

山本悟社長

 

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 
 昨年を振り返りますと、世界的に新型コロナウィルスの影響を大きく受けた1年であり、経済活動だけでなく、人々の生活や仕事のスタイルにも様々な影響を与えました。その結果、当社の事業環境にも変化が生じ、会社の業務運営や社員の働き方を大きく見直す機会となりました。
 
 働き方の面では、命を守ることを最優先に、感染予防対策を徹底し、出張の制限や在宅勤務の活用により感染を抑制する一方で、ITを活用し、制約がある中でも事業活動を継続しました。
 新型コロナウィルスは、特に第2四半期において当社事業に深刻な打撃を与えましたが、各部門、事業所において、顧客対応や回復局面での挽回準備に取り組んだことで、下期に需要が回復した際には全社でスピーディーな対応ができ、年間の純利益でも黒字確保の目途が立ちました。
 
 このような状況下、2月に発表した中期計画の諸課題の一つ「経営基盤強化」について、具体的な活動を「Be the Change プロジェクト」として新たにスタートしました。またグループ全体が心を一つにして進んでいくための共通の拠り所が必要であると考え、当社の企業理念を再編・整備し、新たに「Our Philosophy」として発表しました。
 
 2021年は世界の社会・経済が、新型コロナウィルスによる影響に加えて、デジタル化や働き方の変化、更には自動車産業の変革などと相まってどのように変わっていくのか、予測が難しい状況です。しかしながら当社グループも変革し、適応を進めていかなければなりません。そのため、本年の社長方針として次の3点を定めます。
 
 第一の方針は「全社一丸となって中期計画のアクションプランを着実に推進しよう」です。
 中期計画では3つのValue Driver「高機能商品の開発・増販」「新たな価値の創出」「ESG経営の推進」に取り組むこととしています。これらを実現するための具体的な計画が、各社・各部門で立案されたアクションプランです。これらをより強力に、スピード感をもって推進していくために、今年は全社事業戦略の立案、ESG経営の推進、新規事業の創出・拡大、デジタル化やソリューションビジネスの加速といった経営課題に取り組む体制を強化してまいります。 
 第二の方針は「新常態に適応した事業運営スタイルへと変革させよう」です。
 新型コロナウィルス対策により移動や接触が大幅に制限される中での事業運営は、今後も続くと考えられます。「新常態」への変化は様々な面で生じており、今年はこの変化への対応を定着させ、レベルの高いものにしてまいります。
 まずデジタル技術活用によるスピーディーな課題解決と、様々な制約への対応を両立する改革を推進するとともに、昨年の経験を基に、社員の新しい働き方に必要な人事制度や仕組みを構築してまいります。
 また、事業環境の変化に強い利益体質、売上が落ちても利益を維持できる強い体質へ変えてまいります。
 この新常態への対応をチャンスと捉え、大胆に変革し将来の発展につなげてまいります。
 
 第三の方針は「経営基盤強化をさらに推進し、より魅力ある会社に進化させよう」です。
 中期計画を実行していく上で重要な取り組みと位置付けているのが「経営基盤強化」です。昨年、この強化活動を「Be the Change プロジェクト」としてスタートしました。昨年の本社部門を中心とした活動では、「組織体質の改善」と「利益基盤の強化」をめざす複数のテーマを選定し、部門横断的な活動を展開しました。 この活動により、仕事の「やりがい」や会社全体としての事業効率は確実に高まっています。今年はこれまでの活動の成果を定着・浸透させるとともに、グループ全体へ拡大してまいります。これにより経営基盤をさらに強化し、より魅力ある会社に進化させてまいります。
 
 これらの方針に基づき、当社では社会からの期待に応える真に価値ある企業グループを目指して邁進してまいります。

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