■ 新年インタビュー
中計達成のため勝負の年に
昭和ゴム 山口紀行社長
昭和ホールディングスグループのゴム事業の中核を担う昭和ゴムはゴムライニングと工業用品を展開する。山口紀行社長に20年を振り返りながら、足元の動向、課題、中計の進捗状況などを尋ねた。
◆20年を振り返って。
ゴムライニング業界は経済の影響をすぐに反映されるわけではなく、半年遅れのタイムラグがある業界だ。そのため、新型コロナの影響もずれてやってくる。20年は全体的に影響が少なかった。
上半期を振り返ると、東日本地区におけるゴムライニングの競合が事業廃業を決定したため、特殊な需要が発生したことが大きく、当社に新規既存のお客様の受注があった。この受注は継続的に続いている。また工業用品は前年並みの動きで安定している。その結果、ゴムライニングの特需があったため、売上げは二桁増となり利益面も赤字幅が改善された。
◆足元の動向は。
第3四半期に入り、ライニングは現地施工が一段落したが、年明けから慌ただしさが戻ってくるだろう。見通しは、売上は前期よりも上回り、当初計画していた売上高17億円は達成できそうだ。利益面はさらに赤字幅を改善できる。ライニングを製造する工場はフル稼働状態が続いており、本当に従業員が頑張ってくれているおかげだ。
◆海外の動向について。
新型コロナの影響で海外の案件がストップしたほか、当社から派遣するスーパーバイザーなどの支援ができなかった。ベトナムやタイは新型コロナの影響が少なく現地対応ができた。インドネシアはロックダウン中であり、マレーシアは移動制限がかかっている