■ 新年インタビュー
海外展開をさらに加速
明和ゴム工業 坪井栄一郎社長
印刷用や工業用ゴムロールの製造販売を通じて、新たな材料開発や生産技術に取り組み続ける明和ゴム工業。20年9月期の業績や海外市場の取組み、新年の抱負などについて坪井栄一郎社長に話を聞いた。
◆昨年を振り返って。
新型コロナウイルスの影響がすべてとは言えないが、会社の業績は残念ながらあまり芳しくない状況が続いた。前期(20年9月期)業績はコロナ感染前から厳しい状況にあった。ただ、その中でも工業用に含まれるフィルム用は、印刷用と比べて比較的堅調に推移した印象を持っている。
◆足元の状況は。
今期(21年9月期)足元の状況は、当初の目標に対して売上は若干下回る水準にある。
今期は印刷用はもちろん、特にフィルム用に期待している。ただ、フィルム用は入念な打ち合わせをしながら採用にいたるケースが多く、今回のコロナ禍で営業活動がさらに停滞することを懸念している。
◆コロナ感染対策について。
社内的には社員の移動が極力発生しないように、拠点同士をウエブでつないだ会議を増やした。また、工場や営業所では、電車やバスなど交通機関での通勤の密対策回避のため、時差出勤を取り入れ、始業と終業時間を1時間早める対策をとっている。また、工場内では消毒の徹底を行っており、コロナ対策に対する社員の意識も高まっている。
◆期待している製品を挙げると。
まずは環境に優しい材質として、フタル酸エステル未使用の「フタル酸フリーのゴムロール」だ。当社ではフタル酸フリー材質のゴムロ