明けましておめでとうございます。
まず昨年を振り返ると、今なお世界中に甚大な被害をもたらしているコロナに明けてコロナに暮れた1年でした。当社にとっても、業績の急激な悪化や、三洋化成工業㈱との経営統合の中止という大変厳しい結果の1年でした。経営に責任をもつ社長として、皆さんに深くお詫びいたします。
さて今年は、後半中期経営計画期間が3月末を以って終了します。昨年度からの経営環境の劇的な悪化も加わり、残念ながら目標達成は困難となりました。しかしながら得たものも多くあります。それらを今後どう活かすかが課題です。SAPサバイバルプロジェクトによるコスト削減、新規事業分野への挑戦、仕事革進活動等々、今後は、これらをさらに応用、展開、進化させていきます。
4月から始まる2021年度は、コロナ禍の影響継続の中ですので単年度予算で進め、次期の中長期経営計画は2022年度を開始年度とします。そこでは、既存事業の強みを再強化して安定収益源とし、且つ技術基盤を活かした新規事業展開で事業領域を広げることにより、今日のような外部環境変化への耐性強化を主眼とした成長戦略を構築していきます。合わせて、規模や収益力の増強のみならず、環境負荷低減をはじめとするサステナブルな社会への貢献にも繋げられる経営計画の策定を目指します。
まずは足元の業績の立て直しを確実に図っていきます。即効性のある方策だけではなく、将来にも繋がる踏み込んだ方策にも着手しています。また、新規事業テーマも個々の事業性を再確認し、優先順位を見極めながら集中的に進めていきます。これらの方策によって、2年以内の業績回復を図っていく計画です。私自身もこれまで以上に危機感をもって、そして時には大胆な決断をもってやり抜く覚悟で臨みますので、皆さんの結束と参画を是非お願いします。当社はこれまでにも幾つかの経営危機に直面しましたが、いずれもしっかりと乗り越えて成長を果たしてきました。いざという時の結束力と集中力、解決力は当社伝統の力です。今回も必ず結果を出していきましょう。
今年は当社創立80周年を迎える年であり、社史の発行準備も進めています。その中には当社の歴史を再確認できる記録が沢山載せてあります。次の100周年に向けて、何を拠り所とすべきかの手掛かりをそこに学び、そして将来に向けて「TechnoAmenity」という当社企業理念をどう活かし、さらなる成長を果たしていくのかという計画に結び付けなければなりません。足元の環境や業績は最低の状態にあります。よって発射台は低く伸びしろは大きいことになります。このような前向きな気持ちで、この節目の年を元気よくスタートしましょう。
今年も安全・安定操業をしっかりと継続し、また皆さんと共に健康で幸多い年となることをお祈りいたします。