ブリヂストンは1月7日、スイスの
LH社」)とブリヂストンの米国グループ会社であるブリヂストン アメリカス インク(以下「BSAM」)が、BSAMの子会社であるファイアストン ビルディング プロダクツ カンパニー エルエルシー(以下「FSBP社」)を買収することに合意したと発表した。FSBP社は米国に本社を置く商業用屋根材および建築用エンベロープ事業における大手企業で、2020年の売上高は18億ドル、EBITDAは2・7億ドルを見込んでいる。同買収は、LH社が革新的且つサステナブルな建築ソリューション事業のグローバルリーダーへと進化するうえで、重要な節目となる。
売却価額は企業価値34億USドルに、FSBP社の運転資本等に係る調整を行い、確定する。
建造物のエネルギーロスの最大60%が屋根からといわれる中、FSBP社はクールルーフや断熱材、防水システムなど業界トップクラスのテクノロジーによって、エネルギーロスを低減するうえで重要な役割を果たしている。加えて、FSBP社が提供するグリーンルーフは都市環境をよりサステナブルなものにすることにも貢献している。これらの技術はLH社が提供するECOPactグリーンコンクリートやEcoLabelレンジなどのサステナブルな建築ソリューションを補完するものであり、LH社のネット・ゼロ宣言の実現を加速しうるものとなっている。今回の買収により、LH社は製造拠点15ヵ所、流通拠点1800ヵ所、R&D施設3ヵ所を獲得する。買収手続き完了とともに、FSBP社の従業員1900名は全員LH社に移籍するが、その本社は引き続きテネシー州ナッシュビルに残る。
ブリヂストンの石橋秀一グローバルCEOは、「今回の売却は中長期事業戦略の一環であり、2月に発表する中期計画における事業再編、事業ポートフォリオ再編の一翼を担うものとなっている。今後も、当社ビジョンの実現に向け、コア事業であるタイヤ・ゴム事業の稼ぐ力の再構築と、ソリューション事業への戦略的成長投資を進めていく」と述べている。