川口化学工業の2020年11月期連結決算は、売上高が66億2800万円で前期比11・5%減、営業利益は8000万円で同57・6%減、経常利益は8200万円で同55・7%減、当期純利益は5900万円で同59・6%減となった。
化学工業薬品事業の売上高は65億9000万円で同11・5%減、セグメント利益は5000万円で同68・6%減となった。
ゴム薬品の売上は36億8000万円で同15・7%減となった。国内の工業用品向け薬品は、成長分野への事業拡大に注力し、加硫剤の売上が増加したが、新型コロナウイルス感染症拡大による需要低迷の影響を受け国内自動車生産が前期に比べ減少したことから売上が前期を下回った。タイヤ向け薬品は、海外品との競合並びに自動車生産減速の影響を受け、売上が前期を下回った。合成ゴム向け薬品は、国内自動車生産並びに国内タイヤ生産の減少により売上が前期を下回った。海外向けは、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染による経済活動停滞の影響を強く受けた。中国を中心とする経済活動再開により、当連結会計年度後半には需要が戻ってきたが、全体では売上は前期を下回った。
樹脂薬品部門の売上は6億6900万円で同17・7%減。主要販売先であるアクリル酸・アクリル酸エステルの生産が低調で推移した結果、主要製品の販売が減少した。一方、同社のもつ合成技術を基盤とする特殊製品の販売は増やした。
2021年11月期の通期予想は、売上高が70億円で同5・6%増、営業利益は1億5000万円で同85・5%増、経常利益は1億4000万円で同68・8%増、当期純利益は1億円で同68・5%増を見込んでいる。