住友化学は1月18日、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた同社グループの戦略を策定し推進するため、「カーボンニュートラル戦略審議会」および「カーボンニュートラル戦略クロスファンクショナルチーム」を、2月1日付で設置すると発表した。
同社は「カーボンニュートラル戦略審議会」を新設し、以下の4つの視点から2050年カーボンニュートラルの実現に向けた同社グループの戦略を策定するとともに、マイルストーンを設定し、長期的かつ総合的な観点から取り組みを推進することとした。
住友化学のカーボンニュートラル戦略の視点
①イノベーションにより当社グループの生産活動に伴う温室効果ガス排出の最小化を達成し、開発した技術を世界に提供・展開すること
②社会で使われているさまざまな素材について温室効果ガス排出削減のための革新を図り、LCAの観点からカーボンニュートラルに貢献する製品やソリューションを提供すること
③他産業や社会生活から排出される温室効果ガスを回収・分離・活用・貯蔵する技術の開発に積極的に参画するとともに、それを社会実装するシステムの一員となって貢献すること
④排出され地球を覆っている温室効果ガスの絶対量を減らすためのカーボンネガティブ技術を開発する長期的な課題に挑むこと
また、同審議会の事務局として、技術・研究企画やレスポンシブルケアなどを統括する役員をリーダーに、関連部署横断的な体制として「カーボンニュートラル戦略クロスファンクショナルチーム」を合わせて発足させる。同チームが主体となり、「画期的な蓄エネ・省エネ技術の社会実装」や「実効的な炭素循環サイクルの確立」「水素供給およびその利活用(アンモニアを含む)の推進」「畜・農産分野での温室効果ガス削減への貢献」など、総合化学メーカーだからこそできる多面的なアプローチを戦略に組み込む方針としている。