帝人は1月21日、オランダのアーネム市に「欧州サステナブル先端技術開発センター」(以下「ESTIC」)を開設したと発表した。
「ESTIC」は、同社グループが進める「環境価値ソリューション」領域の技術開発におけるハブ機能として、国や事業をまたがるグループ内連携を強化・促進し、さらに外部との協創にも積極的に取り組むことにより、気候変動対策やサーキュラーエコノミーの実現に向けた開発を推進していく拠点。世界の中で環境意識が高い欧州に新たに開発拠点を開設することにより、「環境価値ソリューション」に関わる取り組みを強化していくことを目的としている。
同社では「ESTIC」を「環境価値ソリューション」のハブ機能として、グローバル視点でビジネスをつなぎ、同社グループが有する主要な素材や部材に関するライフサイクルやグリーンな素材への転換を通じて環境負荷低減に取り組むとともに、CO2削減や水素社会の実現などのサーキュラーエコノミーに関する新たな事業分野の創出にも挑戦していく。
「環境価値ソリューション」の提供において非常に重要となる外部との協創を進めるため、グループ外のハブや研究機関などとの協創関係を構築していく。オランダのリンブルグ州にある国際的なオープンイノベーションコミュニティにも拠点を設けることにしており、外部とのコミュニケーションを積極的に行っていくとしている。
同社グループは中期経営計画の重点施策の1つとして、イノベーション創出基盤の強化による継続的かつ的確な事業機会の創出および市場開拓の加速を掲げている。そのため、イノベーション推進体制の強化、グループ内外の協創強化による革新的製品およびサービスの拡充、ダイバーシティ&インクルージョンの推進による組織の活性化やイノベーション創出の加速などに積極的に取り組んでおり、今回の「ESTIC」設立によりさらに強化していく。