ランクセス、畜産衛生強化 仏テセオ社の買収交渉開始

2021年01月22日

ゴムタイムス社

 ランクセスは1月21日、コンシューマープロテクション事業のさらなる拡大に向けて、仏テセオ社買収の独占交渉を開始したことを発表した。
 テセオ社は、フランスのラヴァルに本社を置く欧州とラテンアメリカにおける消毒・衛生製品ソリューションのトップメーカーで、その製品は特に畜産分野での疾病予防・抑制のために用いられている。買収完了後、テセオ社は成長する畜産衛生市場での製品ラインナップを大幅に拡大し、将来的には動物用栄養業界向けの製品も提供できるようになる。

 テセオ社は、ラヴァル(フランス)、ヴィートマールシェン(ドイツ)、ハル(英国)、カンピーナス(ブラジル)に拠点を有し。従業員数は約100人。、同社は、テセオ社の事業を物質保護剤(MPP)ビジネスユニットに統合する計画で、テセオ社の事業は同社の消毒・衛生製品ソリューションのポートフォリオを補完する。

 テセオ社は、豚と鶏のあらゆる分野において消毒・衛生製品の広範なポートフォリオを提供している。同社は、バイオセキュリティの必要性の拡大によって、この分野が著しく成長していくと考えている。また、テセオ社は畜産用飲用水衛生と動物用栄養の分野でも優れたポートフォリオを有している。継続的に抗生物質フリーの食肉が求められる中、これらの製品は同社の畜産分野において大きな役割を果たすとしている。

 同社は、約7000万ユーロの企業価値を買収資金とした資金調達を計画している。2020年度のテセオ社の売上高は約3300万ユーロ、EBITDAは数百万ユーロが見込まれている。また買収取引完了後3年以内には、相乗効果による同程度の年間EBITDAの上積みが期待されている。またランクセスの1株当たり利益(EPS)は、買収取引完了後の初年度から増加すると見られている。

 

成長市場の畜産衛生分野を強化

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