三菱ケミカルホールディングスは1月27日、同社グループにおける画像解析技術の積極的な活用を推進するため、画像解析CoEを発足したと発表した。
同社グループではこれまで、品質保証や、材料・設備の理解など様々な用途で画像を活用した業務を行ってきたが、近年の深層学習の進化、特に画像解析分野における技術発展は目覚ましく、これらの画像に基づく判断を客観化・自動化していくことへの期待が高まっている。
画像解析CoEは、画像を用いた業務に関して、主として深層学習を活用し、判断の高度化や理解度の深化を実現するための組織横断的なチームで、画像解析技術の知識集約のほか、データ取得やアノテーション手法に対する方法論を整備し、画像解析に関する活動を更に加速するとともに、同社グループ内横展開のためにソリューションや事例の創出を図る。
同社は2017年に先端技術・事業開発室内にデジタルトランスフォーメーション(以下「DX」)グループを設置し、事業会社と協業しながら、画像解析を活用した様々なデジタルプロジェクトを実施してきた。今回のCoE発足により、この活動を加速・深化していく。
具体的な取り組み事例は、以下のとおり。
①製品や設備の外観検査、目視検査の負荷軽減
②材料や設備に関する理解の深化、特徴量の自動抽出
③製品やサービスの品質基準の客観化による、新たな価値提供
同社は事業活動の様々な場面で、AIやIoTを活用して事業の革新や効率化に取り組んでおり、今回のCoEは、テキストマイニング、マテリアルズ・インフォマティクス、数理最適化に続く4つ目の発足となる。
同社は今後も、社内外の資源を活用してDXに取り組み、更なる事業強化を目指していくとしている。