全地域で減収減益傾向 カワタの4~12月期

2021年02月01日

ゴムタイムス社

 カワタの2021年3月期第3四半期決算は、売上高は前年同期比21・9%減の127億2900万円となった。損益面では、材料費を中心とした原価低減や諸経費の削減等に努めたが、売上高の減少に伴う売上総利益の減少により、営業利益は同64・2%減の4億9000万円、経常利益は同64・5%減の4億8900万円となった。特別損益では、投資有価証券売却益100万円を特別利益に、投資有価証券評価損200万円を特別損失に計上し、更に法人税、住民税及び事業税2億100万円、法人税等調整額4200万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億5000万円で同71・3%減となった。

 日本においては、懸念されていた新型コロナウイルスの感染再拡大により経済活動の再開の動きが停滞し、日用雑貨や容器・物流関連は比較的堅調に推移したものの、自動車関連については引き続き低調であったことから、売上高は前年同期比17・8%減の88億1000万円となった。損益面では、売上高の減少に伴う売上総利益の減少等により、営業利益は同35・6%減の8億800万円、セグメント利益(経常利益)は同38・0%減の8億5100万円となった。

 東アジアにおいては、米中貿易摩擦の長期化に加え、新型コロナウイルス感染拡大の収束に伴い中国国内では経済活動は回復傾向にあるものの、民間設備投資については回復するまでには至らず、売上高は同21・9%減の34億9400万円となった。損益面では、操業度の低下に伴う製造固定費単価上昇による売上総利益率の低下(26・6%→20・2%)と売上高の減少に伴う売上総利益の減少等により、営業損失が2億1700万円(前年同期は4700万円の営業損失)、セグメント損失(経常損失)が2億4600万円(前年同期は8100万円の経常損失)となった。

 東南アジアにおいては、前年度後半から続くタイ、インドネシアの自動車関連を中心とした設備投資意欲の減退に加え、新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず、経済活動の制限が続いていること等により、売上高は同42・1%減の10億7500万円となった。損益面では、売上総利益率の低下(33・0%→27・7%)と売上高の減少に伴う売上総利益の減少等により、営業損失が9600万円(前年同期は1億5300万円の営業利益)、セグメント損失(経常損失)が8900万円(前年同期は1億5800万円の経常利益)となった。

 北中米においては、米中貿易摩擦の長期化および新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済活動の制限が続いていること等により引き続き低調に推移し、売上高は同66・2%減の6300万円にとどまった。損益面では、売上高の減少に伴う売上総利益の減少等により、営業損失が6200万円(前年同期は4200万円の営業損失)、セグメント損失(経常損失)が7700万円(前年同期は4500万円の経常損失)となった。

 通期の連結業績予想は、売上高が160億円で前期比24・5%減、営業利益が3億円で同81・2%減、経常利益が2億9000万円で同82・3%減、親会社株主に帰属する純利益が1000万円で同99・1%減を見込んでいる。

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