西部ゴム商組は11月25日、大阪市北区の中央電気倶楽部でホース部会商工懇談会を開催した。
同商組のホース部会員企業の代表、ホースメーカーの代表らが出席して需要動向や市況などについて意見交換した。
懇談会は冒頭、祖父江一郎事業委員長があいさつしたあと、メーカー側から一般ホース、樹脂ホース、高圧ホースについての生産販売状況が説明された。このあとメーカーが近況報告を述べ、活発な質疑を行った。
カナフレックスコーポレーションは「3~5月は福島原発事故での緊急支援として需要が急激に伸びたが、その他の組込品などは昨年並みで推移」。クラレプラスチックスは「住宅、自動車、家電分野など幅広い産業に供給しており、今年は大きな波が見られた。春先は輸出関連が良かったが、円高で収益性が悪化した」。TRIホース販売は「震災後、関西地区の需要は不安感が見られたものの大きく落ち込むことはなかった。下期は円高の影響が気になるところであり、機械関連の厳しさが予想される」。
東拓工業は「震災の後、復旧を含めた工事関連が伸びたようだが、足元の状況は落ち着いている感じ。本格的な復興は来年以降に期待されるだろう。ホース製品の値上げについては7月に入り、15%幅でお願いした」。東北ゴムは「本社工場が津波で操業停止となった。しかし、懸命な復旧活動により11月からほぼ通常生産体制に入った。当社ならではの製品を最優先に在庫確保に努めている」。十川ゴムは「上期の売上げは若干のダウン。自動車関連製品が震災後の生産減の影響を受けた。需要は8月ころから徐々に回復しており、下期は計画達成に努める」。トヨックス「震災を教訓に、何よりも欠品を出さないように調達面の強化を図っている。販売戦略としては、ユーザー要求を迅速に反映させ、より安全性、環境性の高い製品開発、販売に取り組んでいる。製品値上げは90%以上は浸透している」。八興は「秋田の工場が地震の影響で一時稼動停止となったが、現在は通常生産体制に戻っている。市況面は春先以降は回復基調だったが、10月からやや低迷状態で下期の不透明感が強まっている」。ユーシー産業は「エアコン部材が景気低迷や節電などの影響ではんばいはやや低迷した」。