新青海川発電所の送電開始 デンカ、CO2削減に貢献

2021年02月02日

ゴムタイムス社

 デンカは1月29日、新潟県糸魚川市内に新たな自家水力発電所として竣工した「新青海川発電所」の送電を同日より開始したと発表した。

 同社は、環境に配慮したクリーンエネルギー利用拡大および事業基盤強化のため2014年1月に新青海川発電所の建設を決定した。建設にあたっては、長期安定操業や台風・集中豪雨等の自然災害に耐えられるよう、最新の遠隔操作機能の導入や発電所設備の高強度化を図り、約6年間の工期を経て完成した。同発電所の稼働により年間約1万3000tのCO2排出量削減に貢献する。また、発電した電力は、FIT制度のもと約20年間電力会社へ販売した後に、自家電力として使用する予定となっている。

 100年以上にわたり自家水力発電所を運転してきた同社は現在、新青海川発電所を含む自社水力発電所を姫川流域、青海川流域に計16ヵ所保有している。全自家水力発電所合計で最大出力12・6万kWの能力は民間企業では国内屈指の規模であり、約17万世帯の電力に相当する。

 さらに、同社と北陸電力との共同出資会社である黒部川電力を通じて、同市内に「新姫川第六発電所」(2022年4月送電開始予定)の建設も進めており、稼働後は年間約2万2000tのCO2排出量削減に貢献し、自家水力発電所合計の最大出力は14・0万kWを見込んでいる。

 同社はSDGsを羅針盤に、2050年までに温室効果ガス排出をネットゼロとするカーボンニュートラル実現に向けてクリーンエネルギーのさらなる利用拡大を検討している。様々な環境保全・保護に関する取り組みを進め、地球環境に配慮した企業活動を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。

 なお同社は、同件による2020年度連結業績への影響はないとしている。

 

新青海川発電所建屋

新青海川発電所建屋

 

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