豊田合成の２０２１年３月期第３四半期決算は、売上収益は、中国における主要顧客の自動車生産台数の増加はあったものの、その他の地域全般では年度前半での新型コロナウイルス（以下「コロナ」）による減販影響等があり、５２１９億円で前年同期比16・３％減。利益については、コロナによる減販影響等はあったものの、前期にドイツの生産子会社である豊田合成メテオール有限会社（以下「ＴＧＭ」）全株式を外部に譲渡し事業整理損失を計上したことの反動、政府補助金の活用を含む合理化努力や労務費・経費の抑制により、営業利益は２４９億円で同２９８・４％増、親会社の所有者に帰属する四半期利益は１６７億円で同１３４・４％増と増益になった。
日本での売上収益は、コロナによる減販影響等により２６０４億円で同14・４％減となった。利益については、コロナによる減販影響等はあったものの、徹底した経費や労務費の削減等に加え、前期にＴＧＭ全株式を外部に譲渡し事業整理損失を計上したことの反動により、セグメント利益は64億円（前年同四半期のセグメント損失１０８億円）となった。
米州での売上収益は、コロナによる減販影響等により１４５３億円で同21・４％減となった。
利益については、労務費削減（政府補助金、残業削減）はあったものの、コロナによる減販影響等により、セグメント利益は92億円で同23・３％減となった。
アジアでの売上収益は、中国での主要顧客の生産台数増加はあったものの、その他地域でのコロナによる減販影響等により１３８８億円で同８・１％減となった。利益については、その他地域での減販影響等はあったものの、中国での増販効果等によりセグメント利益は１０３億円で同７・５％増となった。
欧州・アフリカでの売上収益は、２０１９年12月にＴＧＭを連結から除外したことや、コロナによる減販影響等により１７８億円で同39・４％減となった。利益については、上記と同様にＴＧＭを連結から除外したことや、政府補助金等によりセグメント損失は11億円（前年同四半期のセグメント損失45億円）となり、赤字を縮小した。
通期の連結業績予想は前回発表から上方修正し、売上収益が７３５０億円で前期比９・６％減、営業利益が３８０億円で同１１２・４％増、税引前利益が３８５億円で同１３９・０％増、親会社の所有者に帰属する利益が２２０億円で同96・０％増を見込んでいる。
