住友理工の21年3月期第3四半期連結決算(IFRS基準)は、売上高が2837億9600万円で前年同期比17・0%減、事業利益が6億7300万円で 同92・3%減、営業利益が43億7400万円の損失(前年同期81億1600万円の利益)、税引前利益が50億8400万円の損失(前年同期73億5000万円の利益)、四半期利益が72億5700万円の損失(前年同期6億6300万円の利益)となった。
第3四半期業績は、新型コロナ拡大の影響で停滞していた経済活動の再開や各国の景気刺激策により、想定よりも早いペースで回復したが、第2四半期までの売上減の影響を受けて減収。一方、事業利益はアジア地域を中心とした売上増加や全社一丸での収益改善活動で黒字化を達成した。
セグメント別では、自動車用品の売上高は2451億円で同17・8%減、事業利益は6億円の損失(前年同期は75億円の利益)となった。地域別では日本、米州・欧州は減収減益となった。日本は新型コロナ影響で自動車生産台数が減少し、消費意欲も冷え込んだ影響を受けた。
米州、欧州は、積極的な経済支援策などで、想定していた自動車生産台数よりも回復が見られたが、車生産台数の減少が響いた。
中国は増収増益。自動車消費刺激策等を背景に日系メーカーの自動車生産台数が増加。ただ、アジア地域全体では生産台数の減少し減収となった。
一般産業用品の売上高は387億円で同11・4%減、事業利益は13億円で同1・6%増。
プリンター及び複写機向け機能部品は、労働環境の多様化などでオフィス向けのプリンターや複写機の需要が減少し、減収減益となった。
高圧ホースは、特に中国での景気刺激策により旺盛な公共事業に支えられ、建機の生産台数が増加し、増収増益となった。
通期の連結業績予想については、想定よりも速いペースで業績が回復する状況を踏まえ、前回10月30日に発表した売上高・各利益項目とも数値を上方修正した。売上高は4000億円(前回発表3750億円、増減額250億円、増減率6・7%)、事業利益は50億円(同20億円の損失、増減額70億円)、営業利益は22億円の損失(同85億円の損失、増減額63億円)、税引前利益は32億円の損失(同95億円の損失、増減額63億円)、当期利益は71億円の損失(同125億円の損失、増減額54億円)を見込んでいる。
2021年02月03日