メキシコAMIに出資 昭和電工、株式50%を取得

2021年02月09日

ゴムタイムス社

 昭和電工は2月8日、産業向け自動化ソリューション事業を手掛けるメキシコのAMIオートメーション(以下「AMI」)の50%の株式を5日に取得したと発表した。同社は、今後5年以内に残りの50%の株式を取得するオプションを保有している。

 AMIは、電炉向けの運転最適化ソフトウェアや電極制御システムを取り扱うMeltshop Solutions事業、各種産業向けの自動化・制御ソリューションを手掛けるIndustrial Systems事業をグローバルに展開している。中でもAMIの電極制御システムは、生産量ベースで北米の約90%の電炉鋼生産に活用されている。

 同社は従来から、顧客の電炉の特性に合わせてカスタマイズした高品質な黒鉛電極を提供し、顧客が高品質な電炉鋼を高効率に生産することに貢献してきたが、AMIのMeltshop Solutions事業の手掛ける電炉の運転最適化サービスと連携することで、電極のパフォーマンス向上と電炉運転の一層の生産効率化や省エネルギー化、温暖化ガス排出量の削減に貢献するソリューションサービスを提供することが可能となる。また、AMIのIndustrial Systems事業の知見を同社の製造工程に展開することで、黒鉛電極の更なる効率的な生産を実現し、顧客のビジネスにサステナブルな価値を提供するとともに、黒鉛電極市場における同社グループのグローバルリーダーとしてのポジションをさらに強化することを目指す。

 同社グループは、個性派企業(収益性と安定性を高レベルで維持できる個性派事業の連合体)の実現をVision(目指す姿)としており、黒鉛電極事業は同社の個性派事業の一つと位置付けられている。同社は今後も、顧客にとっての「Value in Use No・1」を達成し、カスタマーエクスペリエンスの向上を図り、これまで以上に競争力と収益性を高めるための施策を実行していくとしている。

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