消防・防災で5割減収 櫻護謨の4~12月期

2021年02月09日

ゴムタイムス社

 櫻護謨の21年3月期第3四半期連結決算は、売上高が59億8100万円で前年同期比32・3%減、営業損失が700万円(前年同期は営業利益6億9000万円)、経常損失が800万円(同経常利益6億6700万円)、四半期純損失が3200万円(同四半期純利益4億2100万円)となった。
 売上高は前期にあった消防・防災事業のオリンピック向け等資機材が当期にはなかったことから、大幅減収となった。新型コロナウイルス感染症の影響については、第1四半期に開示したとおり、不動産賃貸事業において緊急事態宣言に基づく商業施設等の休業要請を受け、テナントへの賃料減額を実施し約1000万円の減額があったものの、7月以降、売上高へ直接的な影響を及ぼす事象はない。利益面では、同感染症への対応の結果として、移動や会議に伴う費用など販売費及び一般管理費全般が減少したものの、全ての事業セグメントにおける売上高の減少と、受注減に伴う生産高の低下により固定費を吸収することができず利益率が低下し、「高」と「率」の両面から減益となった。各段階損益において損失計上という結果となったが、第3四半期までの損益は概ね計画通りに推移している。
 セグメントのうち、消防・防災事業は、売上高が27億1000万円で同50・2%減、セグメント損失は3400万円(同セグメント利益6億3500万円)。前年同期と比べ特殊車両の販売増はあったものの、オリンピック向け等の資機材の案件は大幅に減少した。
 通期予想は、直近に公表されている業績予想からの修正はなく、売上高が98億円で前期比31・7%減、営業利益が1億5700万円で同86・2%減、経常利益が1億3700万円で同87・6%減、当期純利益が8500万円で同87・4%減を見込んでいる。
 なお、第3四半期の航空・宇宙、工業用品事業は、売上高が29億300万円で同3・7%減、セグメント利益は2億600万円で同34・7%減。工業用品部門では、タンクシールや子会社取り扱いの製造設備用金属加工部品の販売が順調に推移しているものの、発電所向け絶縁ホースや子会社取り扱いの油圧ホース販売が減少した。

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