営業利益は85・5%減 東海カーボンの20年12月期

2021年02月12日

ゴムタイムス社

 東海カーボンの2020年12月期の連結決算は、売上高は2015億4200万円で前年同期比23・1%減、営業利益は78億5800万円で同85・5%減、経常利益は62億6200万円で同88・2%減、四半期純利益は10億1019万円で同96・8%減となった。

 売上高については、新設の精錬ライニング事業が利益に貢献したものの、主力の黒鉛電極事業やカーボンブラック事業での販売数量減少や価格の下落が要因となり大幅な減収となった。営業利益は黒鉛電極、カーボンブラックの数量要因に加え、黒鉛電極のマージン減少により、80%を超える大幅な減益となった。

 セグメント別では、黒鉛電極事業は、売上高が378億7900万円で同58・5%減、営業損益は57億6600万円の損失(前期は393億8800万円の営業利益)となった。顧客の黒鉛電極在庫調整により、販売量が前期比で減少した。また、想定を上回る収益性の低下にともない、第4四半期にて棚卸資産の評価損失を計上したため、営業利益についても前期比で減少した。

 カーボンブラック事業は、売上高が707億5400万円で同30・5%減、営業利益は31億9200万円で同62・5%減となった。新型コロナウイルス感染拡大を受け、タイヤメーカなどの生産活動が上半期に大きく停滞。第3四半期以降は、米国を中心にタイヤ産業の需要回復を受け、急速に回復しているものの、前年同期比では販売数量は減少。営業利益については、販売価格の下落と生産調整による原価率上昇などにより減益となった。

 2021年12月期の連結経業績予想は、売上高は2279億円で前期比13・1%増、営業利益は181億円で同130・3%増、経常利益は169億円で同169・9%増、当期純利益は89億円で同772・6%増を見込む。

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