機械部品、加工技術、3Dプリンタなどの企業が出展する世界最大級のものづくり専門展「第32回日本ものづくりワールド」が2月3~5日に千葉の幕張メッセで開催された。ゴム関連企業は機械要素展を中心にブースを構え、コロナ対策を講じつつ製品や技術力をPRした。
◆中野製作所
「ゴム×異種材結合」をテーマに、接着剤未使用で結合するゴムと樹脂の化学結合「Radicalock(ラジカロック)」、ゴムと樹脂の物理結合「AKI―Lock(アキロック)」、ゴムと金属の物理結合「DLAMP」の3つのゴム複合化技術を展示した。さらに、この3つの結合技術を組み合わせる応用技術を自社研究開発事例として紹介。スタッフが3つの接合技術を説明しながら、新たな用途開拓の可能性を探っていた。
◆ホッティーポリマー
次世代3Dプリンター展で、世界初シリコーン100%LAM方式3Dプリンター「L320」やHPフィラメント(スーパーフレキシブルタイプ)専用のMEX方式3Dプリンター「エスディーズ1」などをPRした。ブースで来場者対応にあたった社員はマスク、手洗い消毒だけでなく、光触媒技術を用いた空気清浄機を携帯し、コロナ感染対策をしっかり行いながら来場者に製品の特長を説明した。
◆江北ゴム製作所
お客様の困りごとを解決する集団として、何にでもトライすることをモットーにする同社。ブースでは、多彩なゴム加工技術を用いたライニング製品やウレタンコーティング、パッキン、防振ゴム等で多彩なゴム製品を実物展示した。樹脂とゴムの一体成型技術を用いた製品も訴求した。
◆ハタダ.
精密工業用ゴム製品の製造・販売を行う同社は、初の機械要素展出展となった今回、社内で外径研磨が可能なゴムローラーやニーズに合わせて体積抵抗率を調整できるゴム材料などを紹介した。また、国内で唯一受託生産するボーイング社のジェット旅客機「B―787」のウインドシェード(特殊シリコーンゴム)なども出品した。
◆東金パッキング
ゴム、絶縁物、接着剤、両面テープなどのアセンブリ加工を得意とする同社は、精密接着部品や各種アッセンブリ加工品などの展示を行った。精密接着部品では、専用の接着用塗布ロボットを用いて接着剤の精密塗布ができるため、接着スペースの確保が難しい小型部品で採用が広がっている。
◆サンアロー
「カーボンクロスのインサート成形」をメインに同社が開発した高機能断熱シートの新製品「Sunsulator」を紹介した。同シートは多孔質シリカなどの無機系粉末を有機系樹脂バインダーを使用せずにシート化した材料。耐火性や断熱性、撥水性の特徴を持ち、任意の厚みに調整できる。今後はこれらシートの特長が生かせる用途に向け、共同開発する企業を募っていく考えだ。
◆タカヤマ
ゴム成形加工のエキスパートとして、インフラ商材として用いられる加硫接合製品(SUS304とEPDMとの加硫接着品、SBRとCRとの加硫接着品)やシリコーンゴムやフッ素ゴムなどを使った各種ゴム成形品を出品した。また、同社の加硫接合技術を生かした釣り竿のグリップパーツなども展示した。
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