ニチリンの20年12月期連結決算は、売上高が515億500万円で前期比15・7%減、営業利益は43億1100万円で同30・7%減、経常利益は44億5300万円で同28・7%減、純利益は23億8000万円で同13・4%減となった。
日本は、新型コロナの影響による国内顧客の減産継続・海外子会社への部品供給減少などが響いた。9月以降は回復の兆しが見えたものの、売上高は262億5800万円で同20・8%減、営業利益は8億9100万円で同59・6%減。
北米市場は、日系企業が得意とするセダン車の需要が減少し、小型トラック・SUV車の需要が増加する傾向が強まっている。さらにコロナの影響で顧客が一斉に生産停止を行った期間もあったことから、売上高は88億1500万円で同13・7%減。一方、生産性改善による要員の削減、物流費の削減などにより営業利益は1億9500万円(前年同期は営業損失2100万円)。
中国は、コロナの影響で2月に顧客が一斉に生産停止を行ったが4月以降は順調に回復し、売上高は106億1300万円で同4・0%減。蘇州日輪汽車部件有限公司への業務移管に伴う生産性の悪化も4月以降は改善が進み、営業利益は8億6500万円で同0・2%減。
アジアは、ABS化による二輪用ブレーキホースの販売増やフューエルホースの販売増が見込まれていたが、コロナの影響で売上が落ち込み売上高は134億8400万円で同21・4%減、営業利益は25億4700万円で同30・4%減。
欧州は、コロナの影響で顧客が一斉に生産停止を行った期間があったことなどから売上高は48億5400万円で同9・2%減、営業損失は3億2300万円(前年同期は営業損失2000万円)となった。
21年12月期の連結業績予想は、売上高が570億円で前期比10・7%増、営業利益が55億円で同27・6%増、経常利益が56億円で同25・7%増、純利益が35億円で同47・0%増を見込んでいる。
2021年02月16日