公益社団法人全日本トラック協会は、令和2年4月に国土交通省から告示された「標準的な運賃」などについて、荷主企業や団体に文書やパンフレットを直送するなどトラック運送事業者の取り組みをサポートし周知を進めている。
具体的には、同協会は荷主企業約4万6000社と荷主団体約70団体に対し、国土交通省と連名で昨年12月に発表した「安定した輸送力確保に向けた取り組みのお願い」文書、荷主対策の深度化に関するリーフレット、標準的な運賃の告示制度に関するパンフレットなどを送付した。
一つ目の安定した輸送力確保に向けた取り組みのお願いについては、①トラック運送事業者の法令遵守②「標準的な運賃」の活用③「ホワイト物流」推進運動の参加について触れている。
トラック運送事業者の法令遵守では、平成30年に成立した働き方改革関連法において、長時間労働の実態が多いドライバーには令和6年4月より時間外労働時間の上限規制(960時間/年)が適用されることを踏まえ、トラック運送事業者の法令遵守の重要性を伝えている。
「標準的な運賃」の活用については、トラックドライバーの労働条件の改善やドライバー不足の解消を図り、安定した輸送力を確保し、持続的な物流の実現に向けて「標準的な運賃の活用」への理解と協力を求めている。最後の「ホワイト物流」推進運動の参加では、国土交通省は、荷主企業とトラック運送事業者が相互に協力し、物流の改善を図るための「ホワイト物流」推進運動を展開している。そこで、トラック輸送の生産性の向上と物流の効率化を進め、働きやすい労働環境を実現するために、トラック運送事業者等に向けて積極的な参加を促している。