環境対応ラインナップを開発 三井化学の接着樹脂アドマー

2021年02月22日

ゴムタイムス社

 三井化学は2月18日、同社が世界に先駆けて開発し、多層ボトルやチューブ、フィルム・シートなどに使用される接着性ポリオレフィン樹脂アドマーにおいて、社会や顧客からのニーズが高く循環経済の実現に貢献する環境対応ラインナップ「アドマーEFシリーズ」を追加し、①バイオマス化度50%以上を実現したバイオマスアドマーと、②リサイクル時の強度や耐衝撃性などの物性低下を改善させるリサイクル助材の2水準を開発したと発表した。

 ①バイオマスアドマーは、地球温暖化問題に貢献するバイオマス化度50%以上を実現した接着性樹脂従来アドマー(化石資源由来)と同等の接着力や成形性および成形外観を保持しており、適用が容易という特徴を持っている。主な用途は、多層ボトル(推奨銘柄「アドマーEF BE550」)、多層チューブ 推奨銘柄(「アドマー「EF BE300」)、多層フィルム・シート(推奨銘柄「アドマーEF BE518」)となっている。

 また、近年、プラスチックごみの削減のため、可能な限り廃棄プラスチックを出さないための取組が進んでいる。しかし、加工工程で発生する端材やスクラップのリサイクルプロセスにおいて、プラスチックは一度加工時に熱の影響を受けており、さらには多層ボトルなどの加工品は異素材が入り込んでしまうため、強度や耐衝撃性等の物性低下が大きな課題となっていた。今回開発した②のアドマーEF(リサイクル助材)をリサイクルプロセスにおいて添加することで、そうした強度や耐衝撃性の低下を抑えることが可能になり、包装材料をはじめとするプラスチック成型品のマテリアルリサイクル(メカニカルリサイクル)の普及に大きく貢献する。

アドマーEFを使用した多層ボトル

アドマーEFを使用した多層ボトル

リサイクル助材

リサイクル助材

リサイクル工程のイメージ

リサイクル工程のイメージ

アドマーEFによる物性改善例①

アドマーEFによる物性改善例①

アドマーEFによる物性改善例②

アドマーEFによる物性改善例②

 

 

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