ゴム材料のトライボロジーにおける基礎知識

2021年02月25日

ゴムタイムス社

*この記事はゴム・プラスチックの技術専門季刊誌「ポリマーTECH」に掲載されました。
*記事で使用している図・表はPDFで確認できます。

特設記事1 ゴム材料のトライボロジーにおける基礎知識

ゴム材料のトライボロジーにおける基礎知識

名古屋工業大学 前川 覚

1. はじめに

 ゴム材料の弾性率は数kPa~数MPa程度であり、金属材料と比較してその値は圧倒的に小さい。この特徴をうまく利用して、例えば下記の例のように、ゴム材料は多くのすべり面に利用される工業的に重要なトライボ材料である。

・密封装置(シール):相手面の粗さやうねりに対して隙間なく接触できるゴム材料の柔軟性を活用
・タイヤやシューズ:ゴム材料の高い摩擦係数と衝撃吸収性を活用
・ゴムローラやロボットハンドのグリップ部:ゴム材料の安定した摩擦係数と

全文:約3369文字

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