ユニチカは3月17日、世界的に供給不足が続いている、6Tナイロン(PA6T)や66ナイロン(PA66)を置き換えることができるナイロン樹脂「ゼコットAG310A―64」「ゼコットAG310A―67」「ナノコンM2090」各シリーズを開発し販売を開始したと発表した。
現在、自動車や電子部品などに使用されているPA6T、PA66の世界的な供給不足が続いている。その原因は、PA6T・PA66の主成分のひとつであるヘキサメチレンジアミンを合成するための原料アジポニトリルが、自然災害などの影響により供給の不安定な状況が続いているためとされ、供給不足解消には数年はかかると見込まれている。
このような状況の中、同社では、ヘキサメチレンジアミンを使用しないナイロン樹脂で、PA6T・PA66を代替可能な「ゼコットAG310A―64」「ゼコットAG310A―67」「ナノコンM2090」各シリーズを開発した。同社は、各ナイロン樹脂シリーズはPA6T・PA66の供給不足への対策として貢献できる材料になるとしている。
「ゼコットAG310A―64」シリーズの主な用途は摺動部品、自動車機構部品、電装部品、「ゼコットAG310A―67」シリーズの主な用途は自動車、電気電子、工業、一般、また「ナノコンM2090」シリーズの主な用途は配線資材となっている。