トヨタ紡織は3月18日、同社と豊田中央研究所が共同開発した「高耐衝撃プラスチック」が、高分子学会が授与する高分子学会賞(技術部門)を共同受賞したと発表した。
高分子学会賞は、高分子科学、技術(工業化技術を含む)に関する独創的かつ優れた業績を挙げた会員に授与される。
高耐衝撃プラスチックとは世界トップレベルの耐衝撃性能を有する樹脂材料で、非可食植物からの100%バイオプラスチックであるポリアミド11(PA11)と石油由来樹脂のポリプロピレン(PP)から構成され、その内部構造をナノメートルレベルで制御した結果、サラミ構造の創製に成功した。その結果、剛性を損なうことなく、衝撃強度の飛躍的向上に成功し、PPの約10倍の衝撃強度を実現した。
また、高耐衝撃プラスチックを適用したドアトリムの製品化において、コストと性能を両立させる最適配合を見い出し、従来に比べて約20%軽量化したドアトリム基材の開発に成功、2018年からトヨタ クラウンに搭載されている。