日本ゼオンは3月25日、合成香料の主力製品であるリーフアルコールの生産能力を増強することを決定したと発表した。竣工は2022年秋の予定。
リーフアルコール(cis―3―Hexenol)は「青葉アルコール」とも呼ばれる合成香料で、新緑の若葉のような香りを持つ。フレッシュ感を演出するグリーン系香料として、香水やシャンプーや石鹸などのフレグランス、また、清涼飲料や菓子などのフレーバーに幅広く使用されている。
同社はリーフアルコールで世界ナンバーワンのシェアを有しているが、香料市場において汎用的に使用される香料として今後も安定的な成長が見込まれているため、このたび能力増強を決定した。これにより年間生産能力は、現行の1200tから1600tとなる。起工は2021年夏、竣工は2022年秋を予定している。
ゼオングループは、これからも香料の「化学」を通じて、香り豊かなくらしの演出に貢献していくとしている。