デンカは3月26日、みずほ銀行との間で「Mizuho Environmentally Conscious Finance」(以下「Mizuho Eco Finance」)の融資契約を締結したと発表した。
「Mizuho Eco Finance」は、みずほ銀行が顧客企業の脱炭素社会への移行に向けた取り組みを促進していくことを目的に、グローバルに信頼性の高い環境認定や評価などを取り入れた環境評価融資商品で、みずほ情報総研が開発した環境評価モデルを用いて顧客の取り組みや指数をスコアリングし、5段階評価(AA、A、B、C、D)の上位2段階の評価を満たした顧客に対してのみ融資を行う。
同社は世界が直面する課題に対し社会的責務を果たすべく、昨年、2050年のカーボンニュートラル実現を目指すことを宣言した。実現に向けて、新たにCCUSの共同研究契約を産業技術総合研究所と締結する等、製品のトータルライフサイクルまで視野に入れた取り組みを推進している。
カーボンニュートラルに向けた具体的な取り組みとして、同社は、「クリーンエネルギーの利用拡大や高効率ガスタービン発電の導入」「環境貢献製品や環境負荷低減技術」「CCUSの開発と実装展開」「ケミカルリサイクル技術」「ポートフォリオ変革(コモディティー事業の再構築)」の5つを挙げている。
同社は気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同を表明し、今後は同提言に基づき統合報告書やESG情報サイト等の様々な自社媒体を通じて進捗状況の情報開示を進めていく。こうした環境経営の姿勢が評価され、最上位スコア「AA」を取得し、今回の融資契約の締結に至った。
同社はSDGsを羅針盤に、環境保全・保護に関する様々な取り組みを進め「真に社会に必要とされる企業」を目指していくとしている。