バンドー化学は4月1日、神戸市本社事業所において、21年度の入社式を開始した。入社式には新入社員56人が出席し、吉井満隆社長が新入社員に激励の言葉を送った。
なお、新型コロナウイルス感染状況を受けて、昨年度に引き続き、出席者同士が密集しないよう、席の間隔に余裕を持たせて配置するとともに、一部はリモート会議システムによる参加としたほか、社歌斉唱を取り止めるなど、式典を簡素化した。
吉井社長は初めに「新しい仲間として56 人をお迎えできたことを大変嬉しく思う。新型コロナウイルスに限らず、昨今の私たちを取り巻く外部環境は予想もできない事案が次々に起こり、もはや変化していることが常態という時代になったのだと認識せざるをえない。そうした時代にあって、私たちの会社は、創業100年を超え、次の100年に向けての変局点にいる。諸先輩方が培った伝統とノウハウを受け継いでいく一方、新しく変革することが求められている。皆さんは、その変局点の主役として光り輝き、当社の次の100年先を照らし続けてくれるものと大いに期待している」と話した。
また、新入社員に是非心掛けてほしいこととして次の2つを紹介した。
1つ目は「謙虚に学び、基本を大切にすること」だ。全ての物事には必ず基本がある。もちろん皆さんが学校などで勉強してきた知識や経験を持っていることは分かっているが、仕事をし、禄をはむということは当社の仕事の仕方や仕組み、ルールを学び、理解した上で仕事をすることになる。
仕事の基本事項はOJTや座学などで働きながら学ぶことになるが、基本を謙虚に学び、しっかり腹に落として理解し、身につけることが大切だ。慣れると基本を疎かにしてしまいがちだが、そうした仕事は決して質の良い出来にはならない。基本に忠実で正しい行動・動作を積み重ねる人は上達も早いと感じる。当社はものづくりの会社なので、工場の現場では、基本の動作は自分の命を守ることにつながる。「謙虚に学び、基本を大切にすること」を必ず身につけ、社会人としての習慣としてほしい。これらの仕組みやルールは大事に守らなければならないものもある一方で、時代の変化に即して変えていかねばならないものもある。自分の持ち場立場でその仕事の目的や自分の役割を理解し、「より有効で効率的な仕事の仕方を考え、改善提案すること」も重要になる。
2つ目は、「変革を恐れない挑戦者であって欲しいということ」だ。我々を取り巻く環境は、カーボンニュートラルやSDGsへの取り組み、あるいは、百年に一度の変換期といわれる自動車産業の技術イノベーションやAI、IOTの進展など、まさに大きな変換点を迎えている。当社もこうした環境の変化にいかにビジネスの新しいモデルを作っていくか、いかに働き方を変えて、こうした変化に対応していくかが問われている。
当社は今、次代に向かって新事業の創生や働き方の改革に取り組んでいる。皆さんには、十年後、二十年後を見据えて、新しい発想のもとに柔軟に、常に高い目標に向かってチャレンジする「変革を恐れない挑戦者であって欲しい」と願っている。
2021年04月01日