ブリヂストンは4月1日、同社の米国グループ会社であるブリヂストン・アメリカス・インク(以下「BSAM」)が、BSAMの子会社であるファイアストン・ビルディング・プロダクツ社(以下「FSBP社」)のラファージュホルシム社(以下「LH社」)への売却を2021年1月7日に発表していたが、その手続が完了したと発表した。売却価額は企業価値34億USドルに、FSBP社の運転資本等に係る調整を行った金額となる。
同社は、2021年2月16日に発表した中期事業計画において、グローバルすべての地域、領域を対象とした経費・コスト構造改革を進めていることを伝えていた。コア事業での経費・コスト構造改革とプレミアムビジネス戦略の推進からなる「稼ぐ力の再構築」をベースに、成長事業・探索事業へ戦略的成長投資を進め、環境変化に対応しながら着実に成長する「強い」ブリヂストンへの変革を目指していく。
今回のFSBP社の売却もその取り組みの一環であり、事業・生産拠点を集約し、コアであるタイヤ事業の強みを最大化することで、同社は世界中のヒト・モノの移動と動きを支えるサステナブルなソリューションカンパニーへと進化していくとしている。
石橋秀一同社代表執行役グローバルCEOは、「当社グループは『稼ぐ力の再構築』を推進し、サステナブルなソリューションカンパニーへの進化へ挑戦していくと共に、それぞれ個別の事業についても、サステナブルな事業として社会価値・顧客価値を創出し続けられることを目指している。今回の売却はその一環であり、LH社とのシナジーによって、FSBP社がより良い環境で成長していくことを可能とするもの。LH社、FSBP社、当社グループ、それぞれの持続的な発展へ向けた新たな一歩となると確信している」と述べている。
FSBP社とLH社は、いずれも商業用建築資材を必要とする顧客に革新的且つサステナブルな建築ソリューションを提供することに注力している。FSBP社は引き続きテネシー州ナッシュビルを拠点とし、全ての従業員はLH社への転籍を完了している。