イクロステープ生産能力増強 三井化学、台湾で2倍以上に

2021年04月09日

ゴムタイムス社

 三井化学は4月8日、同社の100%子会社である三井化学東セロが、半導体製造工程用テープ「イクロステープ」の能力増強を決定したと発表した。

 同件は、既に2020年1月より営業運転を開始している台灣東喜璐機能膜股份有限公司(以下「台湾東セロ」)におけるもので、台湾での生産能力は2倍以上となり、国内の名古屋工場と合わせ「イクロステープ」の大幅な供給能力の拡充を図るとともに、BCP体制の強化にも繋がる。

 「イクロステープ」は、同社の樹脂由来のポリマーサイエンスの技術と、三井化学東セロの精緻なフィルム加工技術の強みを合わせた製品であり、半導体製造工程に用いられる保護テープとして、特にシリコンウエハーの裏面研削工程用で世界トップシェアを有している。

 昨今、半導体市場はコロナ禍によるテレワークの拡大など生活様式の変更に伴い、PCやデータセンター向けの需要が増大している。また5Gの本格化に伴い、基地局や携帯端末の伸長等で需要拡大が見込まれ、今後も引き続き高い成長が見込まれる。同増設を行うことで、「イクロステープ」が世界的な半導体需要の高まりに対応すると共に、同社では更なる事業領域の拡大を目指す。

 同社は、三井化学東セロの高品質な製品を供給する製造・販売・技術サービスを拡充し、更なるフィルム・シート事業の強化・拡大を積極的に進めていくとしている。

 

台湾東セロ全景

台湾東セロ全景

イクロステープ

イクロステープ

 

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