積水化成品工業は4月9日、同社の熱可塑性エラストマー発泡体の植物由来グレード「エラスティルBIO」が、バイオマスマークを取得したと発表した。
「エラスティル」は熱可塑性エラストマー発泡体で、軽量性、高反発性、クッション性など優れた機械的特性を備えており、ランニングシューズのミッドソールなどに採用されている。今回、サスティナビリティに対する取り組みの一環として、植物由来グレード「エラスティルBIO」のバイオマスマーク認証取得を完了した。
エラスティルBIOの特徴として、①トウゴマを原料とした植物由来素材を使用(バイオマス比率45%、バイオマスマーク認定番号190138)、②従来品(石油由来)と比べ、30%の軽量化と10%の反発性向上に成功、③従来品(石油由来)と比べ、繰り返し圧縮(10万回)後の変形に対する復元率が30%向上、の3点が挙げられる。
サスティナビリティと機能性を高次元で両立した「エラスティルBIO」のパフォーマンスが評価され、リーボックが2021年4月に販売する高機能ランニングシューズ「Floatride Energy Grow」および、新フィットネストレーニングシューズ「NANO X1 Vegan」に採用されている。
同社グループは、「環境リーディングカンパニー」を目指し、従来から注力している3R活動(リデュース、リユース、 リサイクル)に、2R(リプレイス、リ―クリエイト)を加えた「SKG―5R」を推進している。「エラスティルBIO」は、石油由来から植物由来の素材に置き換えた「リプレイス」の一例であると共に、発泡技術による原材料の省資源化「リデュース」で環境負荷低減を実現できることから、同社の環境貢献製品(サスティナブル・スタープロダクト)と位置付けている。
同社は今後も、ヘルスケア用途をはじめとする幅広い分野での展開を図り、持続可能社会への貢献に努めていくとしている。