エボニック、新素材技術発表 極薄・柔軟な電池製造可能に

2021年04月15日

ゴムタイムス社

 エボニックは4月13日、独エボニック・インダストリーズが、バーチャルで3月23日~25日に実施されたオーガニック&プリント・エレクトロニクス産業国際見本市「LOPEC2021Online」において、プリンテッドバッテリー向けの新素材技術を発表したと発表した。

 同社は、独イノベーション・ラボ社とタッグを組み、TAeTTOOz技術をプリンテッド・エレクトロニクス技術と融合し、新たな応用分野への道を開く。TAeTTOOzは、同社独自のレドックスポリマーをベースにした技術で、同社の戦略的イノベーション部門であるクレアビスが開発した。

 TAeTTOOzを使った革新的技術は、充電式バッテリーセルの効率的な製造を可能にする。この新材料を使うと、極薄・柔軟な電池をスクリーン印刷で製造することができるため自由度の高い設計が可能となる上、電気エネルギーの貯蔵に金属を必要としない。TAeTTOOz技術を用いて製造された電池は、液体電解質を使用しないことから、液漏れの心配もない。

 同社のTAeTTOOz技術の開発責任者ミハエル・コレル氏は、「イノベーション・ラボと仕事ができることをうれしく思う。TAeTTOOzの技術で、新たな応用を実現していきたい。金属を用いず、またプリンテッド・エレクトロニクスを使ったエネルギー貯蔵ソリューションは、特に広がりをみせている日用品の相互接続、IoTへの応用が期待できる」とコメントしている。

 医療分野では、プリンテッドバッテリーを利用すると、バイタルデータをモニターするセンサーをより快適に装着できる。また物流の分野では、プリンテッドバッテリーを電源にしたセンサーを使い、ワクチンや食品など、取扱いに細心の注意が必要な荷物のサプライチェーンをモニターすることができる。

 

新素材技術を発表

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