ブリヂストンは4月16日、鉱山・建設車両用タイヤ(ORタイヤ)の旗艦生産拠点である下関工場の一部設備について刷新することを決定したと発表した。総投資額は約102億円で、2022年に着工、2025年末までに新設備の導入を完了する予定。
同社下関工場は、1970年に操業を開始し、約50年間、鉱山・建設現場のオペレーションを足元から支えてきた。今回の設備刷新により、同社グループの断トツ商品であるORタイヤの安定した生産体制を継続確保すると共に、安全・防災・環境・品質及び生産性など全てのレベルをこれまで以上に高めていく。また、これからも地元地域を支え、安心・安全な社会の実現にも貢献していく。
同社グループは、「断トツ商品」「断トツサービス」「断トツネットワーク」といった強い「リアル」に、タイヤデータやモビリティデータを活用する「デジタル」を組み合わせてソリューションを提供している。鉱山事業会社などの顧客に向けては、その課題を解決するとともに、資源生産性向上等の社会価値の拡大に貢献する鉱山タイヤ・ソリューション事業をグローバルで展開している。今回の設備刷新は、中期事業計画に基づく鉱山タイヤ・ソリューション事業強化拡大施策の一環となる。
更に、今回の設備刷新に伴うインフラ整備は、資源循環やカーボンニュートラル化などへの取り組みとビジネスを連動させる、同社のサステナビリティビジネス構想の実現へも寄与するものとなる。太陽光発電設備を導入し、使用する電力における再生可能エネルギーの比率を高めることでCO2を削減し、環境負荷低減を実現する。また、工場で使用される水の浄水システムを導入することで、水資源を効率よく利用し、地域環境への負担を軽減するとともに、太陽光発電設備と合わせて災害時の地元地域へのライフラインとしての活用も視野に入れるなど、積極的な地域共生を推進していくとしている。