ランクセスは4月16日、高性能プラスチック向け耐熱性黄色顔料「カラーサーム」の製品ラインナップを拡充すると発表した。
発売を開始する新製品には、「カラーサームイエロー5」および「カラーサームイエロー26」の2種類が含まれる。これらはそれぞれ、酸化鉄と酸化亜鉛をベースにしており、220°Cから260°Cの温度範囲で費用対効果の高い着色を実現するために設計されている。同社はこれまで、最高300°Cまでの熱安定性を誇る最高クラスの「カラーサームイエロー20」および「カラーサームイエロー30」を提供しており、今回の新製品は同じ色調において同等の高い色強度を提供しながら、それを補完する製品として、プラスチックメーカーや加工業者により多くの選択肢を提供することが可能となる。
特殊な物理的・化学的特性を持つ高性能ポリマーは、金属、ガラス、セラミックに代替として、その需要がますます増加している。また、ハイテク用途でのテクニカルプラスチックの使用がより普及するにつれて、着色に使用される顔料に対する要件プロファイルも高まりつつある。特に、着色剤の熱安定性が決定的な品質要因となっており、有機顔料の場合、処理温度が高いと分解が促進されることがよくあるが、無機代替顔料の場合は、温度が180°Cを超えると色のばらつきが起こることがある。
同社は、信頼性のある黄色の着色を高温ポリマーで実現するために、モジュラー型の「カラーサームイエロー」製品ラインナップを提供している。このラインナップに含まれるのは、酸化鉄ベースの「カラーサームイエロー5」および「カラーサームイエロー20」、亜鉛フェライトベースの「カラーサームイエロー26」「カラーサームイエロー30」「カラーサームイエロー3950」となる。同ラインナップの色スペクトルは、淡黄色や濃黄色のみならずオレンジの色調もカバーしている。このため、プラスチック配合物は最高300°Cの温度で加工できる。
同ラインナップの特殊な製造工程により、亜鉛フェライトベースの「カラーサームイエロー26」および「カラーサームイエロー30」の色強度は、同等製品比で最大20%高くなった。そのため、プラスチックの着色に必要な顔料の添加量は少量で済むようになっている。