合成ゴム特集 日本ゼオン 特殊架橋HNBRとACMに注力 耐熱性向上をカギに需要獲得へ

2021年05月10日

ゴムタイムス社

  日本ゼオンの20年度の合成ゴムの事業概況は、当初はコロナ禍で停滞したが、昨年8月から徐々に回復基調となり、特に汎用ゴムは自動車生産の回復とともに早く需要が戻った。一方、特殊ゴムは回復の戻りが若干遅れたものの、10月以降は前年実績を上回る状況だという。
 
 その要因として「お客様の製品在庫や各部品の流通在庫など各段階で在庫を絞ったものを適正値に戻しているため、実需以上の動きになっているのではないか」(日本ゼオン)と見ている。そのため、国内生産拠点の徳山工場は昨秋の定期検査後、フル稼働状態が続いている。

 こうした中、同社ではアクリルゴム(ACM)と水素化ニトリルゴム(HNBR)の販売拡大を進める。
 ACMの「ニポールAR」は、主にフッ素ゴムからの代替需要をターゲットに、特に耐熱性が求められる自動車のシールやガスケット、ホースなどの重要保安部品用途を中心に展開。ニポールARは自動車用途が多いため、自動車生産の回復に伴って需要が戻り、

全文:約1118文字

関連キーワード: ·

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー