ブリヂストングループは4月23日、ライトイヤー社(オランダ)の太陽光発電型電気自動車「ライトイヤー・ワン」向けに、環境性能と運動性能を両立する革新的なタイヤ技術「エンライトン」を搭載した特別仕様タイヤ「トランザ・エコ」を開発したと発表した。
「エンライトン」は、タイヤの大幅な軽量化、転がり抵抗低減を可能にする同社グループの次世代環境対応商品としての独自技術で、電気自動車(以下「EV」)のバッテリー寿命の維持、航続距離の最大化および環境負荷低減に貢献する。また、ライトイヤー社と同社グループの共同開発は、両社の持続可能な社会の実現に向けた取り組みへの共感と、世界最高峰のソーラーカーレース「ブリヂストン・ワールドソーラーチャレンジ」を通じたこれまでの共創から生まれた。同社グループの「サステナビリティビジネス構想」実現に向け、共創とイノベーションを通じて、サステナビリティ、モビリティの進化を見据えた断トツ商品戦略を展開していく。
「ライトイヤー・ワン」は、車体上部の太陽光パネルで走行中にも充電することで、725kmの航続距離を実現したEVで、太陽光発電機能を備えた長距離走行可能なEVとして、2021年内に世界初の商業化を目指して開発が進められている。同社グループの調査では、欧州のドライバーの50%がEVの購入を検討しているが、37%はエネルギー効率と航続距離に不安を抱いていることがわかっており、「ライトイヤー・ワン」と「トランザ・エコ」はこのような課題へのソリューションの一つとなることが期待される。
「トランザ・エコ」は、「ライトイヤー・ワン」の航続距離の最大化に貢献するために、革新的なタイヤ技術「エンライトン」を搭載し、同社の欧州子会社ブリヂストン・ヨーロッパ・エヌヴィー エスエーにより開発された。タイヤサイズは175・60R19で、装着されるEVの要求性能を満たすことを示す同社グループ独自の「EVマーク」が刻印されている。また、「エンライトン」に狭幅・大径形状と高内圧使用が特徴の低燃費タイヤ技術「オロジック」を組み合わせることで、さらなる転がり抵抗低減を実現した。