中国子会社の生産能力を強化　豊田合成、需要拡大に対応

　豊田合成は４月23日、中国における「ミリ波レーダ対応エンブレム」と「インフレータ（エアバッグ用ガス発生装置）」の需要拡大に対応するため、同国子会社である豊田合成（張家港）科技（以下「張家港ＴＧ」）での生産を開始したと発表した。

　「ミリ波レーダ対応エンブレム」は、車両周囲の状況を検知する電波ミリ波レーダを透過する特殊なエンブレムで、自動運転などを支える製品として搭載が増えている。また「インフレータ」も、世界各地の安全規制強化を背景とするエアバッグ生産の拡大により需要が伸びている。従来、これらの製品は、取引先や中国国外の同社グループ会社から調達してきたが、新たに中国の同社拠点での生産を開始することで、コスト競争力を高めると共に、顧客への供給能力を拡大する。

　なお、張家港ＴＧの年間生産能力は、「ミリ波レーダ対応エンブレム」が約60万個、「インフレータ」が約２３０万個となる。

　今後も同社は、世界最大の自動車市場である中国を重点地域に据え、安全・安心を支える付加価値の高い製品の販売拡大を目指していくとしている。

ミリ波レーダ対応エンブレム

インフレータ