家庭用手袋の「ファミリー」シリーズなどのブランドで手袋事業を展開しているエステー(東京都新宿区、鈴木貴子代表執行役社長)。
手袋事業の現況は、ディスポ(使いきり手袋)がコロナ禍で販売が大きく伸長し、20年度第3四半期(4~12月)での売上は手袋事業全体で前年同期比23%増となった。使いきりは今年に入ってからも前年同月を上回る状況が続いており、「20年度の手袋の国内売上は前年度比3割程度の増加で着地する」(同社)見込みだ。
商品別では、コロナ感染拡大を受け、同社の極うす手タイプ(使いきり手袋)の手袋の需要が大きく伸長した。さらに、世界各国で使いきり手袋の需要が急拡大するなか、仕入価格の高騰に加え、原料や資材価格も上昇。これを受け、極うす手タイプの一部商品では、昨年10月、今年4月に出荷価格の改定を実施した。
家庭用手袋では、極うす手を始め、うす手、中厚手、厚手の各タイプを揃えているが、「極うす手の販売好調で市場が活性化され、うす手、中厚手も前年を上回る販売を見せた。特に販売を伸ばしたビニル製のうす手は、使いきりの代替品として購入されるケースもあったのではないか」と同社ではみている。
家庭用手袋における今期(21年度)の販売戦略は、