ブリヂストンは4月26日、同社のグループ会社であるブリヂストン・マイニング・ソリューションズ・オーストラリア・ピーティーワイ・リミテッドが、鉱山車両用タイヤ(ORタイヤ)のソリューションプロバイダーであるオトラコ・インターナショナル(以下、オトラコ社)を、ダウナーEDIより買収する契約を締結したと発表した。
買収価額は、企業価値7900万豪ドル(約66億円)に、オトラコ社の運転資本等に係る調整を行い確定する。今回の買収は、規制当局の承認とその他必要な買収条件を満たした後、2021年末までに完了する見込みとなっている。なお同社は、2021年12月期の同社グループ連結業績に与える影響は軽微としている。
オトラコ社は、ORタイヤの管理を手掛けるソリューションプロバイダーで、オーストラリア、チリ、南アフリカなどの鉱山に同社の熟練技術者が常駐し、鉱山事業者に対して独自のデジタルプラットフォーム(Otracom)を活用したORタイヤのライフサイクル管理サービスを提供し、顧客の効率的なオペレーションに貢献している。今回の買収を経て、オトラコ社の営業所や訓練所を含む全拠点で既存の顧客との取引を引継ぎ、全社員約860名を同社グループに迎え入れることになる。
同社グループは、中期事業計画の中で、鉱山タイヤ・ソリューション事業を、積極的にリソース投入し継続的に強化・拡大すべき重要事業として位置づけている。「ブリヂストン・マスターコア」に代表される「断トツ商品」、グローバルに展開する「断トツサービス」「断トツネットワーク」といった強い「リアル」に、タイヤや車両のデータをリアルタイムで収集・分析する先進的な「デジタル」を組み合わせた鉱山タイヤ・ソリューションを提供することで、顧客の課題を解決し、安全性・経済性・生産性の向上、鉱山オペレーションの最適化に貢献している。また、それらの活動により、CO2の削減・資源生産性向上といった環境性などの社会価値の創出にも取り組んでいる。今回の買収は、こうした同社グループ独自の鉱山タイヤ・ソリューション事業の展開を強化・加速させるものとなる。