宇部興産は4月26日、UBEグループ(同社及びグループ会社)が、「UBEグループ2050年カーボンニュートラルへの挑戦」を宣言したと発表した。
同社は、自らの事業活動から排出される温室効果ガス(GHG)の実質排出ゼロに挑戦するとともに、環境に貢献する製品・技術に関わる研究開発の推進とイノベーションの実用化により、社会全体のカーボンニュートラルに貢献していくことを目指す。
2020年10月、日本政府は「2050年カーボンニュートラル」を宣言したが、地球温暖化への対応を経済活動の制約ではなく持続可能な成長の機会と捉えるなど、各企業においても従来の発想を大きく転換し、より積極的に気候変動対策を推進することが求められている。これに基づいた政策が推し進められる中で、今後は経済性を伴ったCO2フリーエネルギーの供給やCCUSなどの技術の普及も見込まれる。
UBEグループは昨年5月に「UBEグループ環境ビジョン2050」を発表し、豊かな地球環境を維持していくために自然と調和した企業活動を推進するという中長期的な展望を対外的に表明したが、昨今の社会情勢を鑑み、さらにもう一段踏み込んでGHGの削減や利活用を進めるとともに、地球環境に貢献する技術・製品を積極的に創出することで、脱炭素社会をリードするソリューションプロバイダーとして取り組んでいく。
「UBEグループ2050年カーボンニュートラルへの挑戦」は以下の通り。
1.自らの事業活動におけるカーボンニュートラルへの挑戦
(GHG排出量の最小化、革新的な技術開発)
①徹底した省エネ推進、プロセス改善
②CO2フリーエネルギーの利用の最大化
③化石資源に大きく依存しない事業構造への再構築(化石資源利用の極小化)
④CO2利活用技術、原料の非化石資源化等の研究開発の推進と実用化
2.社会全体のカーボンニュートラルの実現への貢献
①使用段階でCO2排出低減に貢献する製品の提供
②顧客のサプライチェーンにおけるCO2削減への貢献(バイオポリマー、リサイクル・再生化学製品の提供)