持続可能な社会実現めざし　ミシュランが戦略発表

　ミシュランは４月８日、投資家向けのオンラインイベント「キャピタル・マーケット・デー」を開催し、「人、地球、利益『三方よし』を実現する２０３０年までの指標」と称したミシュランの戦略を発表した。

　戦略は、Ｐｅｏｐｌｅ、Ｐｌａｎｅｔ、Ｐｒｏｆｉｔの３つの項目で発表された。

　Ｐｅｏｐｌｅでは、「従業員エンゲージメント率85％以上を達成」「管理職の女性比率を35％に引き上げる」「労働安全指数（ＴＣＩＲ）を０・５未満に維持」の３点が挙げられた。

　Ｐｌａｎｅｔでは、「二酸化炭素排出量を大幅に削減し」、「スコープ１と２で２０１０年比50％減、スコープ３の輸送関連と併せて２０５０年までにカーボンニュートラルを達成」「持続可能な原材料の割合を２０３０年までに40％に増やし、２０５０年までに１００％とする」の２点が挙げられた。

　Ｐｒｏｆｉｔでは、「コロナ危機収束後２０２３年から２０３０年まで売上を年平均５％増加させ、持続的な成長を達成する」「売上の20％～30％をタイヤ以外の事業から生み出す」「２０２３年から２０３０年までＲＯＣＥを10・５％以上とし、価値創造を確実に行う」の３点が挙げられた。

　タイヤ関連およびタイヤを超越した事業創造においては、サービス＆ソリューション、３Ｄ金属プリンティング、フレキシブルコンポジット、水素モビリティ、医療機器の５分野を推進する。

　また、２０２３年度の財務目標として、売上高約２４５億ユーロ、セグメント営業利益33億ユーロ、構造的フリーキャッシュフロー33億ユーロ（２０２２年と２０２３年合計）、ＲＯＣＥ10・５％が発表された。

　同社のフロラン・メネゴーＣＥＯは「ミシュランは、今後10年間で、業績の持続性、継続的な社員の育成、そして地球と地域社会との調和をはかりながら、ミシュランのＤＮＡであるイノベーションを大胆に推し進める」と述べた。