東ソーは4月27日、同社の全自動化学発光酵素免疫測定装置AIA―CL2400および同等機種向けの専用試薬として、新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質(SP)に対する抗体を検出できる研究用試薬2種を、2021年4月27日より販売開始すると発表した。
同社は、昨年12月から新型コロナウイルスのヌクレオカプシドたんぱく質(NP)に対する2種の抗体検出試薬を販売しており、今回4種類の抗体検出試薬を揃えることになる。さらに同社装置と組み合わせることにより、1時間で最大240テストの測定が可能であることから、ウイルス感染後やワクチン接種後における免疫獲得状態の把握など、新型コロナウイルス感染症の基礎的、臨床的研究に貢献できるとしている。
同研究用試薬の開発は、日本医療研究開発機構(AMED)の令和2年度ウイルス等感染症対策技術開発事業(実証・改良研究支援)の補助を受け、横浜市立大学のグループと共同で実施され、研究成果はFrontiers in Microbiology誌に公表されている。
同社は、横浜市立大学をはじめ外部機関の協力を得て、AIA―CL装置向けの新型コロナウイルス抗原検査試薬についても開発中であり、今後研究現場および医療現場へのさらなる貢献を目指していくとしている。