イソプレンは増収減益 クラレの1~3月期

2021年05月14日

ゴムタイムス社

 クラレの21年12月期第1四半期連結決算は、売上高が1443億9800万円で前年同期比5・5%増、営業利益は167億8600万円で同40・2%増、経常利益は162億6800万円で同43・9%増、四半期純利益は52億8200万円で同21・2%減となった。
 セグメントのうち、イソプレンは、売上高が148億9400万円で同13・2%増、営業利益は30億4600万円で同3・0%減。イソプレン関連は、ファインケミカル、熱可塑性エラストマー「セプトン」ともに、主に中国、アジアにおいて需要が回復基調となり、販売量が増加したが、原燃料高の影響を受けた。
 通期連結業績予想については、売上高が5700億円で前期比5・2%増、営業利益が550億円で同24・0%増、経常利益が500億円で同25・8%増、当期純利益が300億円を見込んでいる。
 なお、ビニルアセテートは、売上高が721億7500万円で同13・0%増、営業利益は134億1500万円で同59・9%増。 ポバール樹脂は、世界的に需要回復が進み販売量が増加したが、米国の寒波による影響を受けた。光学用ポバールフィルムは、前年後半からの大型ディスプレイ向けを中心とした液晶パネルの需要増加により、好調に推移。PVBフィルムは、建築向け、自動車向けともに需要が回復し販売量が増加した。水溶性ポバールフィルムは、新型コロナウイルス感染拡大によるステイホームを背景に、食洗器用を含む個包装洗剤向けの販売が拡大。EVOH樹脂「エバール」は、食品包材用途は堅調に推移し、ガソリンタンク用途も需要が回復したことを受け、販売量が増加したが、米国の寒波による影響を受けた。

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