櫻護謨の21年3月期連結決算は、売上高が100億2200万円で前期比30・1%減、営業利益は2億7800万円で同75・6%減、経常利益は2億6800万円で同75・7%減、当期純利益は2億3500万円で同65・1%減となった。
売上は消防・防災事業では、東京オリンピック・パラリンピック向け資機材案件の剥落、航空・宇宙、工業用品事業では、官需大型機の受注の谷間による売上減となった。利益面は、在宅勤務体制の整備などITへの投資は増加したものの、感染症の影響により変動費を主として販売費及び一般管理費は大きく減少したが、減収の影響が大きく利益率は低下した。
セグメントのうち、消防・防災事業の売上高は59億4700万円で同37・5%減、営業利益は3億5500万円で同68・6%減。
前期の増収要因であった東京オリンピック・パラリンピック向け資機材案件の剥落と特殊車両の販売減が響いた。
航空・宇宙、工業用品事業の売上高は35億8200万円で同17・3%減、営業利益は1億5500万円で同63・2%減。
航空・宇宙部門では、前期に続き受注の谷間となったエンジン用部品など金属加工製品の販売の減少に加え、民間航空機向けゴムシール材などの販売が減少。工業用品部門では、発電所向けホース類の販売が減少したものの、タンクシールや子会社における金属加工品の販売は増加した。
22年3月期の通期業績予想は、航空・宇宙、工業用品事業において、官需大型機向け部品や民間航空機向けシール材の受注の見通しが厳しいことから、売上高が89億円で前期比11・2%減、営業利益がマイナス7500万円、マイナス9500万円、当期純利益はマイナス9000万円を見込んでいる。
2021年05月13日