三井化学の21年3月期連結決算は、売上収益は1兆2117億2500万円で前年同期比10・2%減、コア営業利益は851億4000万円で同17・7%増、親会社の所有者に帰属する当期利益は578億7300万円で同70・4%増となった。
セグメント別では、モビリティは売上収益が3155億円で前年同期比524億円減、コア営業利益は302億円で同129億円減。主に自動車向けの需要鈍化等により、セグメント全体では減収減益となった。エラストマー、機能性コンパウンド、海外ポリプロピレン・コンパウンド及びソリューション事業は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、販売が減少した。機能性ポリマーは、ICT関連需要に的確に対応し、販売が堅調に推移した。
基盤素材は、売上収益は5414億円で同781億円減、コア営業利益は196億円で同102億円増。コア営業利益は、海外市況の影響等により増益となり、セグメント全体では減収増益となった。ナフサクラッカーの稼働率は、新型コロナウイルス感染症拡大に起因する川下製品の需要減少の影響を受け、前期に比べ低下した。ポリプロピレンは、主に自動車用途で需要鈍化の影響を受けた。また、ビスフェノールA及びアセトンの海外市況は、前期を上回る水準で推移した。
そのほかのヘルスケアは増収増益、フード&パッケージングは減収増益となった。
2022年3月期の連結業績予想は、売上収益は1兆4000億円で前期比15・5%増、コア営業利益は1150億円で同35・1%増、親会社の所有者に帰属する当期利益は790億円で同36・5%増を見込んでいる。