ニチリンの2021年12月期第1四半期連結決算は、売上高が155億900万円で前年同期比8・8%増、営業利益は21億2100万円で同31・6%増、経常利益は25億9700万円で同67・5%減、四半期純利益は13億9700万円で同45・8%増となった。
地域別では、日本は国内販売、海外子会社向け販売とも、新型コロナの影響による前年減産分の挽回生産に伴い増加した一方で、一部顧客で半導体不足による減産があった。その結果、売上高は78億4000万円で同1・1%増、営業利益は7億3200万円で同20・0%増となった。
北米は、昨秋以降、新型コロナからの回復傾向にあったが、半導体不足と寒波の影響で主要顧客が減産した。また、コンテナ不足による物流費の増加があり、売上高は24億8400万円で同3・8%減、営業利益は3100万円で同6・0%減。
中国は、新型コロナ対策に厳格な措置が取られていることで、中国経済は安定した成長が続いており、顧客が生産を一時停止した前年に比べ業績は大幅に改善した。その結果、売上高は28億3900万円で同79・5%増、営業利益は4億100万円(前年同期は営業損失1億900万円)となった。
アジアは、ベトナムを除き新型コロナ禍からの経済回復は遅れているが、域内における2輪用ブレーキホースが堅調に推移したことに加え、北米、欧州向け販売が回復傾向にあることから、売上高は46億3500万円で同5・8%増、営業利益は10億5000万円で同2・7%増。
欧州は、顧客の生産が回復傾向にあり、スペイン子会社での生産性改善や、同社、アジア子会社からの最適調達により、売上高は16億3700万円で同10・1%増、営業利益は4000万円(前年同期は営業損失4200万円)となった。
2022年3月期の連結業績予想は、売上高は570億円で前期比10・7%増、営業利益は55億円で同27・6%増、経常利益は56億円で同25・7%増、親会社の所有者に帰属する当期利益は35億円で同47・0%増を見込んでいる。