バルカーの2021年3月期連結決算は、売上高は447億1700万円で前期比7・2%減、営業利益は34億7500万円で同17・5%減、経常利益は36億7300万円で同13・7%減、当期純利益は30億9000万円で同5・9%増となった。
新型コロナウイルス感染症による業績への影響については、①個人消費の悪化やインフラ投資規模の縮小による機器市場向け販売の減少(主に自動車・産業機械関連)、➁設備投資意欲の減退を反映した先端産業市場・プラント市場向け一部案件の先送りによる販売の減少、➂各国内・各国間の移動制限等からの労働力不足を反映したプラント市場の縮小による販売の減少(特に海外)、④需要減少と現地政府の休業指示等による海外販売・生産拠点の稼働低下による販売の減少と収益性の悪化など多方面に及んだ。
セグメント別に見ると、シール製品事業は、売上高は313億4900万円で同2・3%減、営業利益は41億6000万円で同23・8%増となった。売上高は機器市場や海外のプラント市場向けの販売が減少したことで減収となったが、先端産業市場向けの販売が堅調に推移し増益となった。
機能樹脂製品事業は、売上高は107億4200万円で同17・9%減、営業損失は5億8800万円(前年同期はセグメント利益5億5400万円)となった。主要市場からの需要が減少したことに加え、一部顧客への製品の納入時期が延期されたことや大型案件の見直し等により減収減益となった。
シリコンウエハーリサイクル事業他は、売上高は26億2500万円で同14・0%減、セグメント損失は9600万円(前年同期はセグメント利益2億9900万円)となった。主力事業の受託量が減少したこと等により、減収減益となった。
2022年3月期の通期連結業績予想は、売上高は485億円で同8・5%増、営業利益は40億円で同15・1%増、経常利益は40億円で同8・9%増、当期純利益は26億で同15・9%減を見込む。